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セルコ・セレクション


 J.セルコ(Joe Celko)はデータベース界における最も偉大な導師(Guru)の一人です。彼のほかにも技術や理論に優れた論者は多くいますが、彼の素晴らしさは、現場のエンジニアの感覚にとても近い立場で共に考えてくれるところです。それゆえ、彼は現場からひときわ大きな尊敬を得ています。それでありながら、表層的なその場限りの Tips を小出しにするようなケチな真似はせず、必ず読者を広く豊かな理論の沃野へ導く道標を与えてくれます。彼の啓蒙的な配慮がなかったら、私など未だにリレーショナル・データベースについて何一つ知らない間抜けだったことは疑いありません。
 このサイトでは、彼が今までに書いた数百本の記事の中から、私が面白いと思ったものを選んで、要約を掲載します。皆さんも是非、セルコの「導きの手」を経験してください。DB エンジニアをしていてこの経験が得られると得られないとでは、人生の豊かさが10倍(当社比)は違いますよ。


開始日と終了日をまとめる (1998/04)
 重複する期間同士を一つの期間にまとめて、開始日と終了日の組を作るパズル。最大集合から初めて、徐々に削っていって欲しい結果に辿り着く「削り出し」法で求めます。明智さんからのリクエストにお応えして書きました。


テーブル VS ファイル、行 VS レコード、列 VS フィールド (2002/07)
 ファイルシステムとリレーショナル・データベースは、よく類比的に考えられがちです。しかし、両者が背景とするモデルには大きな違いがあるのです。


和をもって貴しとなす (2005/04)
 SQL が持つ集合演算子の中でも基本的で重要な UNION についての解説です。


SQL で考える ―― HAVING句の力:その1 (2005/04)
 ともすると、あまり出番のない脇役と思われがちな HAVING句ですが、これがなかなか渋い演技をするのです。具体的に SQL を作る過程を通して集合指向的発想を学べる名エッセイ。


集合で考える ―― HAVING句の力:その2 (2005/09)
 帰ってきた HAVING句。「集合指向のススメ」第2弾です。凄い。芸のないコメントで申し訳ないけど、本当に凄い。


テーブルにポリモルフィズムは必要か (2005/09)
 雑多なコード体系を一箇所にまとめて管理する「単一参照テーブル(One True Lookup Table)」。テーブルの数は減るし、SQLも使いまわせるようになるし、初心者にも理解しやすいなど、一見するといいこといっぱい。しかし大きな欠点も抱えているのです。その功罪を斬る。
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