イギリスの詩人、工芸家、社会主義者 ウィリアム・モリス (William Morris, 1834-1896)についてのサイトです。
モリスの著作
- 「芸術・ゆたかさ・富」(1883) (英) (和)
民主連盟に加入した2ヵ月後に、マンチェスター王立協会で行なわれた講演。モリスは、芸術と労働者を貶めている資本主義文明に対する怒りを爆発させます。
- 「秩序と無秩序」(1884.2.9) (英) (和)
選挙制度と議会政治に対する根強い不信と、社会主義運動の忍耐強い組織化の重要性が述べられます。
- 「なぜなのか?」(1884.4.12) (英) (和)
全ては利潤追求のせいである! うーんこの単純さ。しかし、人は「パーティに出かけるように仕事に出かける」べきだと真顔で語る精神は、モリスの美徳の一つです。
- 「理想の工場」(1884.5.17) I (英)
(和) II (英)
(和) III (英)
(和)
読むときは工場ではなくオフィスに読み替えてもらってもかまいません。モリスの時代にはまだホワイトカラーはそれほどいなかったので、「工場」=「職場」でした。
美しい庭園、図書館、教室、食堂、ホール。こんな理想の職場、欲しいとは思いませんか? 良い仕事は良い職場環境から生まれる。1日の労働時間は4時間ぐらいがちょうどいい。
1世紀以上前書かれた「働き方改革」の高らかな宣言。ラッセル「怠惰への賛歌」もあわせてどうぞ。
- 「芸術の目的」(1886) (英) (和)
芸術の目的は、仕事に創造の喜びを与えることで労働にかけられた呪いを破壊することにあるという、芸術と仕事を一体化させた独特の労働観が語られます。
- 「醜いロンドン」(1888) (英) (和)
急速な近代化により醜悪さを増すロンドンの街並みを告発する文書。早くも植樹や公園の開放によるアメニティ改善を提唱していることは、注目に値します。歴史背景として『ヴィクトリア時代のロンドン』や『ロンドン路地裏の生活誌―ヴィクトリア時代』などを読むと、モリスの危機感に共感が増すでしょう。
- 「私はいかにして社会主義者となったか」(1894) (英) (和)
晩年の論文。短い中に、理想社会の条件、ラスキンとフーリエへの傾倒、アナーキズムへの反対、資本主義文明への憎悪、芸術と歴史への愛、そして経済学についての無理解という、モリスの社会主義の特徴が余すところなく述べられます。